| 上野都美術館での70年に及ぶ活動を終え、六本木に移りすでに |
| 4年が経ちました。 |
| 街、風景、空間、来客、時代などの違いは明らかなことで、展覧会 |
| はそれらの要因と密接に係っているのです。 |
| さらに云えばそれ等の要因が展覧会活動を育てるとも云えます。 |
| 新制作を一つのエンターテイメントとして考えれば、上野で育った |
| 「会」は上野で終わり六本木では新たな「会」として新しい人々と共に |
| 行き始めるべきであった――新制作はその終焉の絶好の機会を逸 |
| したと思えてなりません。 |
| 継続は展開を選んだ以上現実的、保守的活動を続けることになる |
| のですが、新しい時代、空間、街の成り立ちの中に古い姿のまま侵 |
| 入するわけですから、色々な不調和や違和感が生じるのは止むを |
| 得ません。 |
| 時間をかけて少しずつ修正しながら歩む事になるでしょう。 |
| 幸なことに我々には優れた先人達の遺産があります。 |
| 遺産とは我々の心に残る先人達の生き様であり、遺された作品へ |
| のあこがれです。 |
| 作品が制作された時代の状況、未来に対する不安や絶望に正面か |
| ら対峙し、乗り越えた先人達の勇気を知り、我々の制作に生かすこ |
| と――それこそが団体展を続ける大きな意味の一つです。 |
| これからは団体展の在り方を真剣に考える時期であることを痛感 |
| します。 |
| 年に一度の会期に作品を展示することで一定の評価と注目を集 |
| めて来た成功体験にいつまでも寄りかかることはできません。 |
| 「会としての活動」を外部に展開する努力が求められていると思う |
| のです。 |